top of page
検索

【ICGレポートVOL.745】香港から11万3200人が流出 12/08/2022

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2022年9月20日
  • 読了時間: 2分

8月11日、香港特区政府統計処は、2022年央の香港の人口が729万1600人(速報値)であると発表した。この人口には出生・死亡、中国本土からの移民流入の差し引きを含むと2021年央の741万3100人から12万1500人の人口減少となった。香港政庁は、新型コロナの感染拡大が長期化する中、厳しい出入境制限や検疫措置が原因とし、その為に流入移民が低水準になっていると説明している。


一方で欧米諸国が積極的に香港市民の移民受け入れに動き、特別ビザを発給していることも大きく影響している。イギリスは2021年1月末から2022年3月までに既に11万3672件の特別ビザを許可している。イギリス政府は今後5年間で25―32万人が香港から移民してくると推測している。

カナダも約12500件の就労ビザを香港からの移民に発給し、オーストラリアも香港市民8800人を対象に永住権付きの特別ビザの発給を実施している。

逆に現時点では新型コロナ渦、中国本土からの移民流入が鈍化しているものの、本土からの資産の移転は継続して堅調に推移している。米中関係に悪化から米株式市場に上場している中国系企業のうち、ネット検索大手のバイデゥ(百度)を始めとして150社が米証券取引委員会(SEC)の「上場廃止警告リスト」に入っている。これらの企業で香港での「再上場」を検討しているところも多い。


また新型コロナに伴う規制の緩和や解除によって中国本土企業による香港の株式新規公開(IPO)にも拍車が掛かるだろう。それに伴って中国本土からの移民も増加すると思われる。今後、香港の人口統計は香港市民の海外への移民と中国本土から香港への移民の動向によって変動していきそうだ。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



ree

コメント


ICG International

  • alt.text.label.Twitter

©2023 ICG International

bottom of page