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【ICGレポートVOL.747】イスラエル スタートアップと安全保障  18/08/2022

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2022年9月20日
  • 読了時間: 2分

2022年の第2四半期の成長率が前年同期比+6.8%となった。 第1四半期の同マイナス2.7%から盛り返した。世界的に低迷が続くハイテク部門であるが、イスラエルの得意分野でもある。 イスラエル産業の生命線であるスタートアップ企業への投資額は2021年の下半期に比べて30%程度減少しているが、それでも2022年上半期だけで98億ドルの資金調達を行っている。 コロナ禍の2020年は通年で103億ドルの資金調達が実現したことを考えるとスタートアップ市場がかなり動き始めていることが理解できる。


リサーチ会社のIVC社の推測では、昨年は約700社のスタートアップ企業が誕生したとされている。 企業価値10億ドルを超えるユニコーン企業も20社ほど誕生したようだ。

イスラエルと言えば、スタートアップとイノベーションがキーワードになってくるが、最近では産業の構造も微妙に変化を遂げている。 


イスラエルはエネルギー資源に恵まれない国であったが、東地中海でみつかったガス田の開発で天然ガスの輸出国に急浮上した。 特にロシアのウクライナ侵攻で天然ガス相場が高騰する中、欧州同盟(EU)に接近し、ロシアの部分的代替として天然ガスの輸出に注力し始めた。イスラエルのエルハラル・エネルギー相はEUへの輸出について「小さな国が世界のエネルギー市場で大きな役割を果たす歴史的瞬間だ」と歓迎した。 


現時点では200億立方メートルで、EUがロシアから輸入する1500億立方メートルには遠く及ばないが、国が小さいイスラエルにとっては、安保面でもEUとの関係強化に繋がるメリットは計り知れない。 テクノロジーと安全保障の両立で、また先進国としての地位を固めつつある。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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