【ICGレポートVOL.763】 中国株、アジア株は米国株より先に底入れするのか? 21/10/2022
- ICGレポート

- 2022年10月21日
- 読了時間: 2分
アメリカのバイデン政権は10月7日、最先端技術を駆使した半導体、及び半導体製造装置の対中輸出規制の強化を発表した。この規制によって人口知能(AI)やスーパーコンピューターに使用される先端半導体の輸出には米商務省の認可が必要になった。アメリカは中国による軍事への転用を回避する。
その直後、中国半導体メーカーに従業員を送り込んでいた米半導体メーカーは従業員の引き上げを始めたか、或いは既に撤収の準備を始めている。米商務省は半導体製品の最終的な使用場所が不明なことを理由に中国の関連企業31社をリストアップしている。米企業の中には、アプライド・マテリアルズ、KLA、ラムリサーチ等の大手半導体メーカーが、中国大手半導体メーカーの長江メモリ(YMTC)から従業員の引き上げを行っている模様。
中国企業の米預託証券(ADR)などで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は、10月19日に終値ベースで9年ぶりの安値となる5122ポイントを付けた。中国国内で取引されている上海総合株価指数は年初から10月19日までに-16.0%であるのに対して、同期間のHXCは、-42.4%と大きく売られている。HKCにはアリババグループなどの大型ハイテク株も含まれている。
他方、中国株を含めたアジア株はモルガンスタンレー、野村ホールディングスが今後数週間での底入れをレポートしている。悪材料をすべて織り込んでいるのか、弱気相場が終了するかどうかが注目されている。

本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。




コメント