【ICGレポートVOL.764】 米利上げペースが鈍化する?! 23/10/2022
- ICGレポート

- 2022年10月23日
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10月20日のNY市場は大幅高となった。ダウ平均は818ドル高(+2.70%)の31,152ドルと31000ドル台を回復。S&P500種指数も+2.37%、ナスダック総合指数も+2.31%となった。債券市場では、11月と12月の利上げ幅の0.75%を織り込んでいたが、ここにきて急ピッチで大幅利上げを行ったものの、利上げの効果が発揮されるまでには時間が掛かる。つまりこれまでの利上げの効果を見極める必要があるのではないかという意見が米連邦準備理事会内で出始めているのだ。
行き過ぎた金融引き締めは、米景気を冷やすだけでなく、急減速を招く可能性も秘めている。それだけに、景気の動向によっては利上げ幅の縮小や利上げの見送りも検討する必要があるという見方が出てきても不思議ではない。
ミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁は「利上げ停止を検討するに当たって問題になるのは、サービス部門のインフレ率を押し下げるほど金利を引き上げているかどうか、確信が持てないことだ」と述べているが、まさにその通りでコアインフレ率が直近で前年同期比6.6%の上昇を続けていることを考えると、金利上昇のピークアウト時期を見極めるのは非常に難しい。
しかしながら株式市場は、「タカ派」に移行していたFRB内部で、利上げ幅の縮小や、利上げの小休止が議論されていること自体が、債券・株式の両市場に好影響を及ぼすと考えられる。また10年物国債の利回りは年率4.2%、2年物国債の利回りは4.48%と十分に投資妙味のある利回り水準となっている。

本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。




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