top of page
検索

【ICGレポートVOL.768】 米連続利上げでも為替は一時1ドル=130円台へ? 03/11/2022

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2022年11月3日
  • 読了時間: 2分

為替決定の一要因である日米金利差が拡大の一途にある。米政策金利は3.75‐4.00%。日本の政策金利は‐0.10%。今回の0.75%の米利上げは既に為替相場に織り込まれており、また日本銀行の為替介入を警戒する投資家は積極的にドル買い・円売りに動くことは出来ない。為替は一瞬1ドル=146円台に円を買い戻す動きが見られたものの、ドルはすぐに147円台まで値を戻した。


米政策金利は今後も12月、来年2月と継続しての大幅利上げが見込まれている為、積極的に円を買う動きは見られない。日本銀行の円買い・ドル売り介入を警戒しながらも、魅力的な金利差がドル買い需要を後押ししている。 ノムラインターナショナルのストラテジストは、11月末時点の1ドル=150-155円を予想しており、シティグループのアジア部門は1ドル=160円へと更なる下落を予想している。またミスター円で一世を風靡した元財務次官の榊原英資氏は、来年の為替相場を1ドル=170円まで下落と予想している。

しかしながらドル高は永遠には続かない。ドルインデックスは、既に頭打ち状態で、強いドル買い要因があるにも関わらず9月28日に114.78ドルを付けた後、この水準を下回っている。(11月2日現在、111.83)


ドルインデックス相場は既に米連続利上げを織り込んでおり、今後はインフレのピークアウト(=利上げ幅縮小)、米景気の減速といった材料が鮮明になってくると投機家の米ドルポジションはいったん手仕舞いとなる。

そして日本国内のインフレ率は、31年ぶりに9月に前年同月比+3.0%を付けた。世界的に見るとまだまだインフレ抑制に動く水準ではないかもしれないが、このまま1ドル=150円前後の円安が続き、インフレが顕在化してくると、債券市場や株式市場が日本銀行の利上げを催促する相場が現実味を帯びてくるかもしれない。その時は相場が大きく円高に振れることになる。年初の1ドル=115円32銭から10月21日のドル高値151円96銭の3分の1戻しの139円台、半値戻しの133円台もあるのかもしれない。



ree

本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。

コメント


ICG International

  • alt.text.label.Twitter

©2023 ICG International

bottom of page