top of page
検索

【ICGレポートVOL.772】 米利上げ、打ち止めではない事を忘れずに 03/12/2022

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2022年12月3日
  • 読了時間: 2分

過去4会合連続で政策金利は0.75%上昇した。12月12日、13日の連邦公開市場委員会(FOMC)に先立ち、ジェローム・パウエルFRB議長は講演で「利上げペースを落とす時期は早ければ12月の会合になる可能性がある。」と述べた。つまり0.75%の利上げペースを0.5%かそれ以下に引き下げるという意味である。米株式市場はこの発言を好感し、11月30日のNYダウは2.18%、ナスダック総合株価指数は4.41%上昇した。


為替は10月、一時1ドル=151.96円を付けたものの、既に米利上げペースの減速を織り込んでおり、直近では1ドル=134.30円の「円高水準」に位置する。ただ利上げはこれで終わりではなく、あくまで「利上げペースの減速」であることを忘れてはならない。米利上げは今後も継続し、2023年1月、3月、5月の3回の連邦公開市場委員会(FOMC)を経て、現在の3.75‐4.00%の水準から5%前後に引き上げられると見込まれている。高インフレ率がピークアウトしたと言い切るには時期尚早との見解をFRBも示していることから、利上げ幅は縮小するものの利上げは継続することになる。


従って現在の日米金利差は、2年物国債で4.2%、10年物国債で3.2%となっているが、今後はより一層拡大し、ドル資産選好となる可能性が高い。為替は再びドル高・円安に進む可能性があり、今度は日本の輸入インフレを心配する必要が出てくるのかもしれない。



ree

本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。

コメント


ICG International

  • alt.text.label.Twitter

©2023 ICG International

bottom of page