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【ICGレポートVOL.775】 日銀サプライズの先にある円安  21/12/2022

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2022年12月21日
  • 読了時間: 2分

思い起こせば今年の6月、黒田日銀総裁は世界的なインフレを踏まえて日本も「家計の値上げ許容度が上がってきている。」と発言し日本国民から厳しい非難の声を浴びた。そのような総裁の『失言』が伏線になっていたのかもしれない。12月20日の日銀は「長期金利の上限を0.25%から0.50%程度に引き上げられた。2013年から続いた大規模金融緩和は終わりを告げた。

「6月の黒田発言通り」日本の消費者物価指数は2022年1月に前年同期比+0.5%であったが、2022年9月、10月とそれぞれ同+3.0%、+3.7%と物価は上昇を続けた。このあたりで金融政策を転換(金融引き締め)しておかないと、物価上昇に歯止めが掛からず国民の生活を圧迫する危機感があったのは間違いない。日本銀行が批判の集中砲火を浴びることを避けたかったのだろう。


また為替市場が即座に反応した。日本銀行による「政策変更」を受けて5円以上円高に振れ、一時は1ドル=130.58円まで円が買われた。日本銀行の政策変更がサプライズであったことから円ショートの買い戻しが入った。

しかしながら日本の利上げは歩みが鈍い。ウサギ型利上げのアメリカと、カメ型利上げの日本では今後も日米金利差が拡大することは間違いない。日銀のサプライズはドル買いのタイミングを与えたのかもしれない。



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本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





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