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【ICGレポートVOL.802】 なぜ日本株が上昇する? 26/05/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年5月26日
  • 読了時間: 2分

きっかけは確かに米著名投資家のウォーレン・バフェット氏の発言だったのかもしれない。同氏が運営するバークシャー・ハサウェイ社が保有する日本の商社株のポジションを増やした上に、「日本株への投資を拡大させる」というものだった。しかしながら現代の巨大株式市場でいち投資家が投資しただけで、株式市場全体に買いが波及していくことは、考えにくい。


その背景にはもっと有力な理由があるはずである。アメリカでは今年の下半期から景気後退を予想する機関投資家や専門調査機関が多くなってきた。金融不安の台頭後、中堅銀行による「貸し渋り・貸し剥がし」が景気後退を招き、インフレを鎮静化させるというものである。ところがインフレは鎮静化しているものの米連邦準備理事会(FRB)が目標としているインフレ率2%程度に低下するには、まだ時間が掛かる。4月の米消費者物価指数が前年同月比+4.9%であったことを考えるとピーク時の9.1%からは大きく改善しているものの、年内の利下げへの金融政策の変更には不透明感が残る。


従って年内は日米金利差が縮小しないことになる。つまり米ドルが買われて、日本円が売られる「ドル高・円安」がトレンドとなる。前回付けた1ドル=151.96円が意識されてきている可能性が高い。故に円安を追い風に日本株が先回り買いされているのが日本株の上昇の真の理由ではないだろうか? 日本のインバウンド回復、経済活動の再開、政権の支持率の安定。日本株に投資する理由はバフェット氏の日本株買いだけではない。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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