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【ICGレポートVOL.803】 債務不履行でもドル高続く!? 29/05/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年5月29日
  • 読了時間: 2分

格付け会社のムーディーズは現在、米国債の格付けをトリプルAとしているが、アメリカが債務不履行に陥れば、即座に格下げを実行すると宣言している。つまりダブルA+格となる。それでもフィンランドやオーストラリアと同じ格付けとなり、その下の格付けダブルA-にはフランス、ダブルAマイナスにはイギリスの国債が位置する。それでも日本国債のシングルA+よりは遥かに信用力は高く維持できるという意味である。


アメリカは本当に債務不履行を続けるのだろうか? もしそういう「自爆行為」を継続するならば、全ての西側諸国からの信用を失い、他の諸国も資金や資源をばら撒くロシアや中国に傾倒していくことは間違いない。アメリカは自ら債務不履行に陥るだけでなく、国際的な信用を失うだけでなく、同盟国からの信用も失うというリスクも背負うことになる。世界最大の軍事力や経済援助への資金も枯渇し、自ら国力を低下させるのである。 従って大方の機関投資家の見方は、例えば米国債の利払いが当面凍結されたとしても、いずれは債務上限を引き上げざるを得ないだろうと見ている。


そう考えると米国債売りが招く利回りの上昇は、海外投資家にとっても旨味がある。それがドル買い・他通貨安を招き、ひいては「ドル高・円安」を助長することになる。当面、アメリカは上限債務問題で金融市場を混乱させるかもしれないが、債務不履行に陥ってもドル買いは不変なのかもしれない。むしろドル買いが継続するのかもしれない。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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