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【ICGレポートVOL.807】 日本株は一服へ 19/06/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年6月19日
  • 読了時間: 2分

米FRBの利上げ休止、米経済の底堅さ、日本銀行による金融緩和の継続、外国人投資家による日本株買い、円安ドル高メリット等が評価され、最近の日本株を取り巻く環境は比べて買い材料が目白押しであった。 しかしながら日経平均株価は、6月16日には33706円を付け、200日移動平均線の位置する28073円からは 20%超上昇してしまった。投資家の買いコストからの上昇率が高いために「利食い売り」が出やすい状況 となっている。外国人投資家は夏季休暇に向けて、為替が円安に向かう前にドルで手元に置いておきたいという心理も働いているのかもしれない。


従って当面は買い材料が出尽くしたことで調整局面に入る可能性が高い。逆に悪材料にも注意しておきたい。米連邦準備理事会(FRB)は2023年末時点の政策金利予想を5.6%に上方修正している。つまり現在の政策金利の水準である5.00‐5.25%から、あと0.25%の利上げを2回程度行うことを示唆している。


今後、米FRBによる利上げが再開された時には、改めて日米金利差が拡大していき円安ドル高が進行する可能性がある。日本はインバウンドの再開に加えて円安による輸入インフレに悩まされることになるかもしれない。その場合は再び、日本銀行の金融政策が注目される。それでなくても日本の大手企業は労働賃金の引き上げに動き始めている。日本はデフレ経済からインフレ経済への転換期を迎えている可能性が高いと考えるならば、日本株の上値を追うことは難しくなる。他市場の株価よりも割安感があるのは間違いないが、短期的な株価の急上昇によって日本株の割安感は払しょくされつつある。買いの入りにくい夏場を迎えて日本株も調整局面に入ってもおかしくはないだろう。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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