【ICGレポートVOL.808】 少々気になるビットコイン 23/06/2023
- ICGレポート

- 2023年6月23日
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米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、年内に2回の利上げを示唆している。依然として物価水準が高いことと労働市場がしっかりしていることが挙げられている。一方で個人レベルではクレジットカードや自動車ローンの債務不履行、法人レベルでは変動金利のローンを抱える商業用不動産などは不振に陥っている。連続利上げによる中小金融機関の経営リスクも潜在的な「貸し渋り、貸し剥がし」となり経済の足かせとなる可能性がある。年内に0.25%ずつの2回の利上げが実現したとしても、利下げに転換する時期はそう遠くはないかもしれない。
そんな訳で株式市場も堅調に推移し、利上げに対するネガティブな反応も薄くなってきている。3月下旬、6月上旬と弱含みであったコモディティ相場もしっかりしている。
そこで少々気になるのは、最近はあまり話題になっていなかった暗号資産である。代表格のビットコインは、2021年10月の64000ドル台を高値に、現在は30000ドル近辺の低位で推移している。米証券取引所にも上場投信(ETF)が上場されて一時は活発に売買がされていたが、価格の低迷と共にビットコインETFの話題もあまり耳にすることが無くなってきた。
ところがここにきて世界最大級の米投信会社、ブラックロックがビットコインのETFの開発に乗り出し、米証券取引委員会(SEC)に上場を申請した。(認可されるかどうかは未定。)私達は株式市場が買い手・売り手の綱引き状態下では中小型株が躍動するのは経験則として知っている。果たして株式・商品相場が膠着状態に陥った時に暗号資産ビットコインに投資家の資金が流入するのであろうか。年後半はビットコインの動向から目が離せない。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





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