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【ICGレポートVOL.809】 目先の米中関係よりも台湾 25/06/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年6月25日
  • 読了時間: 2分

6月19日に米ブリンケン国務長官と中国の習近平国家主席が北京で会談を行った。会談で習主席は「中国は米国の権益を尊重しており、米国に対抗したり、米国にとって代わろうということはない。」と話した。国際社会は中国と米国との衝突や対立は望んでいないという空気を踏まえた発言ではあった。


ブリンケン国務長官は、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえて「中国は現在も今後もロシアに武器供与を行わないと確約を得た。」と中国によるロシアへの加担もけん制している。

しかしながらこの会談も前にブリンケン国務長官は外交トップの王毅共産党政治局員とも会談を行っており、そこで王毅氏は台湾問題に関して「中国には妥協や譲歩の余地はない」と米国をけん制している。また「米国は中国と対話か対抗か、協力か妥協かを選択する必要がある。」と話している。

つまりロシアのウクライナ問題は中国にとってそれほど重要ではないことが分かる。むしろウクライナ問題に関しては、手出ししない代わりに米国は、台湾問題に関しては口出しするなという強烈なメッセージを送ったことになる。

今年に入って米中間で先端技術の流出を恐れるあまり米国政府による中国企業との取引を制限する動きが活発化している。それに伴い米系資金の中国投資も控える動きが鮮明になっている。当面、米系の資金が中国へ流入するのは難しくなる。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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