top of page
検索

【ICGレポートVOL.826】 予断許さない為替相場 1ドル=165円も 30/09/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年9月30日
  • 読了時間: 2分

米連邦準備理事会(FRB)は、アメリカのインフレ率が6月+3.0%、7月+3.2%、8月+3.7%と再加速していることに警戒感を示している。インフレ率2%という目標から徐々に遠のいている。今のところ労働市場も堅調であることから、株式や債券相場は早期利下げへの期待が急速に萎んでいる。少なくとも年内にもう一度、0.25%の利上げを行い、政策金利を5.50‐5・75%として2024年いっぱいはこの水準を維持するのではないかとの見方が強まっている。


仮にそうであれば、2年物国債の利回りが5.00%台、米10年物国債の利回りが4.5%台で放置されている現状は修正される必要があるかもしれない。少なくとも2年物国債の利回りが5.5%程度まで上昇(価格は下落)し、そして10年物国債の利回りも再度上昇するのかもしれない。その場合、ドル円の為替レートはどのように反応するのであろうか?


米ゴールドマンサックス社は8月下旬、日銀の金融緩和継続を条件(まさにそうなっている)として、「今後6か月以内に1ドル=155円を付ける。」と予想していた。この水準は1990年代に戻るというものであった。そしてバンク・オブ・アメリカは、9月下旬の予想では「年末までに153円、2024年の春には155円」と緩やかな円安を示唆しているが、問題は2024年内に米FRBによる利下げがない場合である。その場合は1ドル=165円まで円安・ドル高が進行するとしていることである。


日本政府は10月20日からの臨時国会で補正予算の審議に入る。つまり経済対策の裏づけとなる財源確保。(国債増発か)一方のアメリカは、債務上限問題による政府機関の閉鎖という問題を抱えている。つまり両国共に財源→国債発行(金利上昇)という「綱引き」も今後の為替相場に影響を与えそうだ。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



ree

コメント


ICG International

  • alt.text.label.Twitter

©2023 ICG International

bottom of page