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【ICGレポートVOL.860】 米利下げ観測後退でも株高!? 12/04/2024

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2024年4月12日
  • 読了時間: 2分

機関投資家は昨年末時点で、2024年の米金利が3-4回程度、利下げが実現するのではないかと見込んでいた。ほぼゼロ金利状態からわずか1年半の間に5.5%にまで政策金利が上昇した。

これだけの短期間に金利が上昇すれば、企業は銀行からの融資を躊躇するだろうし、個人でも住宅ローン金利の上昇で、住宅の購入に二の足を踏む。もとより米国民の消費体質は、カードローン金利にも直撃し、車社会である車のローン金利にも波及する。米景気が近いうちに景気後退期に入ると予測することは当然のような環境であった。


米インフレ率も2022年6月の前年同月比+9.1%をピークに順調に低下傾向を続けた。2024年1月には同+3.1%にまで低下した。しかしながら2024年2月は同+3.2%、3月も同+3.5%となかなかインフレ率が、FRBの目標とする2%台にまで低下してこない。短期的には中東情勢の緊張による原油価格の上昇を筆頭にエネルギー価格の上昇が挙げられるが、これ変動が大きいのであまり参考にはできない。


ただしインフレ率が3%台であれば米FRBは金融政策を変更して利上げに動くことはないだろう。むしろ現在の5.25‐5.25%の金利水準を比較的長期に渡って維持し続けて様子を見るのかもしれない。そんな中、冒頭で紹介した2024年の政策金利の引き下げは1-2回と予測が修正されている。金融市場は金利の高止まりを受け入れようと準備を始めているのだ。


金利が高止まりとなると次に重要なのは、米企業業績である。金利が高止まりしても景気の腰が折れずに、企業業績が好調であれば株価はさらに上昇するだろう。アメリカ経済は「ソフトランディング」に向かうのではなくて、「ノーランディング」に向かっているのかもしれない。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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