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【ICGレポートVOL.865】 円高転換への準備が進む 29/04/2024

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2024年4月29日
  • 読了時間: 2分

「為替はGWに動く」これは以前からよく言われていた格言のようなもので、日本の市場が休場している間、日本の政府・当局者が市場に介入できないのを良いことに投機家の思惑がマーケットに表れることがある。1ドル=150円、155円の節目を通過しても日本銀行が「円買い・ドル売り介入」を行わなかった為に4月29日の日本時間の午前の時間帯に一時1ドル=160円20銭を付けた。 


しかしその後、外国為替市場では円買いが入り、こちらも一時155円台を付ける乱高下となった。私達はこの日の相場を覚えておく必要があるのかもしれない。つまり日米金利差がこのまま縮小ぜずとも、円買い材料を探している投機家・投資家が多くなっているからだ。110円台から150円台までの40円幅は、ある程度覚悟しておかなければいけない変動幅であったかもしれないが、160円台から200円台へのさらに40円幅の円安は投機家にとっては想像しにくい。


さすがに160円より安い水準の円安の局面では日本の輸出産業は、将来の長期的な視野で入れて手元のドルを取り崩して円転し、従業員の給料やオフィス賃貸料の支払いに充当する衝動に駆られるかもしれない。また日米金利差を利用して円を借り入れて、レバレッジ投資をしている投機家などは、利食い売りが出やすい環境が整ってきているのかもしれない。


ファンダメンタルズから見て、日本には貿易赤字や財政赤字が存在するものの、2022年末時点で対外純資産を418兆円保有する世界一の債権国である。このところの円安で、対外純資産が円ベースで急拡大していることは間違いない。投資家・投機家はそろそろ為替の転換期を意識し始めているだろう。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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