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【ICGレポートVOL.878】 移民だけでなく旅行者も出ていけ! 22/07/2024

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2024年7月22日
  • 読了時間: 2分

6月の欧州議会選挙で極右政党が大躍進したのは記憶に新しい。欧州諸国の自国民と移民との対立関係が悪化していることが背景にある。これら移民は国内に住みつく、いわば住民である。

しかしスペイン第2の都市、バルセロナでは移民だけでなく旅行者も排除する動きが出ている。「よそ者は全て排除」というスタンスである。スペイン自体、コロナ明けの昨年は過去最高の8500万人の外国人観光客を迎えた。フランスに次いで世界第2位である。160万人の人口を誇るバルセロナ市には400万人の外国人観光客が押し寄せた。このキャパを超えたオーバーツーリズムにより民泊が急増し、家賃が急上昇した。


過去10年間でバルセロナ市の住宅の家賃が68%上昇した。市民は観光客が多く出現する市内の中心部やサグラダ・ファミリア地区を避けて行動している。しかしながらスペインでは観光業はGDPの12%を占める主要産業である。7月初旬、住民3000人がデモを開始し、ツーリストに対して水鉄砲を使って「出ていけ」「本国へ帰れ」と抗議活動を行った。これまでドイツ、フランス、イギリスといった先進諸国では常時、隣人となる移民に対する抗議活動は多く見られた。しかし地元民はさらに踏み込む形で「一時的に隣人」となるツーリストに対しても矛先を向け始めた。


スペインのバルセロナにおける住民の行動は、今後ドイツ、フランス、イギリスにもさらに踏み込んだ形で浸透する可能性がある。なぜならば移民問題は既に解決不可能なところまで追い込まれいるからだ。地元民の目は確実にツーリストにも向けられ始めている。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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