【ICGレポートVOL.879】 円安トレンドが終焉も 22/07/2024
- ICGレポート

- 2024年7月22日
- 読了時間: 2分
米労働需給の緩和や賃金上昇の伸び鈍化、そして相場には織り込みにくいトランプ前大統領狙撃事件の余波を受ける形で、マーケットでは既に年内に2回の利下げを織り込んでいる。しかしながら実際には米FRBは利下げに向けた地均しをしていた。6月13日の連邦公開市場委員会(FOMC)の後、FRBの声明に付け加える形で「ここ数か月に委員会が目指す2%のインフレ目標に向けては緩慢なる一段の進展が見られた」とインフレ鈍化を示唆していた。
それ以前は、「一段の進展はみられていない。」としていた。つまり既に6月の段階で金融政策の変更について地均しが出来ていたのである。現時点ではマーケットは既に年2回の利下げを織り込んでいる。
米2年物国債の利回りは年率4.5%台に低下している。 ここからは当面、機関投資家が夏季休暇に入る為、大きな買い手はいなくなる。そして米FRBによる利下げも大統領選挙のある11月までは動きにくくなる。なぜならば利下げは株価をサポートすることになり、現職の大統領の再選の手助けになるからだ。そういう意味では9月の利下げは難しいかもしれない。
一方で夏から秋に掛けて株価が軟調になる場面があればFRBは逆に利下げに動くことが出来るかもしれない。もはやインフレ率の低下は顕著であるため、あとは株価の動向によって利下げに踏み切るのかどうかを判断すればよいタイミングにきているのではないだろうか。もちろん利下げに転換すれば円安に歯止めが掛かることは間違いない。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





コメント