【ICGレポートVOL.884】 アメリカ株の急落に気を付ける 17/08/2024
- ICGレポート

- 2024年8月17日
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米インフレの鎮静化は鮮明になった。2023年6月に最後の利上げが行われて、5.5%の高金利時代が既に1年以上経過した。この高金利がじわじわと個人消費に影響し、物価の上昇も抑制した。そしてニューヨーク連銀によると第2四半期の米家計におけるクレジットカードの債務残高は1兆1400億ドルと過去最高となった。
支払いが30日以上遅れた延滞率は9.05%と、前年同期比1.85ポイント上昇し、2011年第1四半期以来、13年ぶりに9%台となった。24年第1四半期の延滞率8.93%に続いて家計収支の悪化が続いている。
今、注目されているのは米連邦準備理事会(FRB)による利下げが9月17日と18日の両日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の『利下げ』があるのか、或いは0.5%の『利下げ』があるのか利下げ幅に注目が集まっている。
マーケットは、9月は0.25%、11月と12月にそれぞれ0.25%の追加利下げを予測している。しかしながらもし9月の利下げが0.5%幅であれば市場はどのように反応するのだろうか? 一つは米FRBの利下げが実体経済の動きに追いついていないと見做されるかもしれない。或いは投資家が考えているよりもさらに実体景気は悪化していると捉えられるかもしれない。その場合は、株式市場も大きく売られる場面があるかもしれない。通常、景気後退時の株価は、利下げがあっても高値から20%以上、調整する傾向がみられる。
それと気になるのが生成AI関連株、つまり大手IT企業が相場をけん引してきたが、生成AIから上がる実際の利益が、市場の期待についてきていないところである。雇用の悪化も顕著になってきている為、アメリカの金利ではなく、景気動向を注意してみていきたい。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





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