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【ICGレポートVOL.888】 生成AIと半導体はいったん終了 07/09/2024

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2024年9月7日
  • 読了時間: 2分

8月28日に注目の米大手半導体メーカーのエヌビディアの決算発表があり、2024年5‐7月期の四半期ベースの売上高は前年同期比2.2倍の300億4000万ドルとなり、純利益も同2.7倍の165億9900万ドルとなり、市場の予想も上回った。しかしながら投資家の飛躍した希望的観測に沿わなかったことから、同日の株価は2.1%下落した。今後は倍々ゲームで利益増を図ることは難しいだろうとの判断からだ。そして翌日には6.4%下落し、月替わりの9月の最初の取引開始日となった3日には9.5%急落することになった。


エヌビディアには逆風も吹いている。債券市場では短期金利が長期金利を上回る逆イールド現象が続いていたが、6日はこの逆イールドが解消した。10年物国債の利回りは3.71%、2年物国債は3.65%と長期金利が短期金利を上回っている。過去の経験則から「逆イールドの解消」が発生してから数か月後にアメリカ経済はリセッションに入ると分析されている。今後、米経済がリセッション入りするならばテーマ関連で買われていた生成AIや半導体関連銘柄は、さらに売り圧力にさらされることになる。


最近はインフレが鎮静化の傾向にあり雇用面に注目が集まっているが、9月6日に発表された8月の失業率は前年同月比4.2%と、7月の同4.3%から若干低下した。IT関連企業が多いナスダック指数は2.55%下落し、大手半導体のエヌビディアも4.1%下落した。6月20日にザラ場で付けた高値140.76ドルから9月6日の終値102.83ドルまで既に26.9%下落しており、既に下落相場に入ったと見做されている。


今後は100ドル台を挟んだ攻防となるが、100ドル台を簡単に割れるようだと、他の関連銘柄にも大きな影響を及ぼす。いったんは生成AI、半導体関連銘柄は手仕舞いということになりそうだ。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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