【ICGレポートVOL.893】 安全資産への逃避~ゴールド 18/10/2024
- ICGレポート

- 2024年10月19日
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米連邦準備理事会(FRB)による年内の追加利下げは、0.25%か、もしくは全く引き下げがないのかもしれない。現在のところ米個人消費も雇用情勢も堅調に見える。今や米経済はソフトランディングではなくて、ノーランディングと言われるほど好調である。AIバブルの崩壊かと懸念されていた同業界では、その代表格のエヌビディアは決算後に一時株価が急落したものの、株価は持ち直し、新高値を更新して大手IT企業の株価を下支えしている。
一方で米長期金利は上昇している。9月中旬に3.6%台であった米10年物国債の利回りは直近では、4.1%台を伺う展開である。最近の株高と堅調な個人消費を背景に金利低下に歯止めが掛かっている。米株式市場も連日、新高値を更新しているものの投資家は慎重姿勢を崩していない。
高値警戒感はもちろんのこと、ウクライナや中東情勢の悪化を懸念して、一時原油価格を中心とした商品価格も上昇していたので、インフレ再燃が意識されていた。しかしながら最近の長期金利の上昇が自動的にインフレ抑制に働いているとの思惑も働き、株式・債券ともにボラティリティも縮小しつつある。その一方でリスクオフも多少意識されつつある。
代替資産として人気のゴールドが新高値を更新中で、10月18日現在、1オンス=2700ドル台を突破している。今年の春時点では米ゴールドマンサックス社がゴールド価格の目標値を2700ドルとしていましたが既にこのレベルを突破。バンクオブアメリカも3000ドルを目標としていましたが、どうやら近いうちに届きそうな勢いです。またスイスのUBSは4000ドルという目標を設定していました。イスラエルとハマス・ヒズボラ・イラン。そしてウクライナとロシアの紛争が継続すると考えると安全資産としてのゴールドはまだまだ輝きを放ちそうです。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





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