【ICGレポートVOL.914】 米ドル高で米経済は失速する! 15/01/2025
- ICGレポート

- 1月15日
- 読了時間: 2分
トランプ大統領の公約である関税は、各国一律10%ということであるが、中国には60%を課すと公言している。市場はインフレを予測して米ドル買いに走っている。米ドル指数先物は、2022年11月以来の高値109ドル台を付けている。昨年末以来、心配されていた雇用や個人消費は堅調で、今のところ米国のファンダメンタルズはしっかりしている。
好調な経済を背景に引き続きドルが買われるものなんら不思議ではない。しかしもし米経済を脅かす要因があるとすると、それはドル高ではないだろうか? 米政府や当局の考え方は、ドル高を誘発しながら国内に投資を呼び込むという手法は理解できる。ただもしドル高によって海外に展開している米国企業が現地通貨で獲得した収益をドル建て評価した時に大きく目減りすることも考えられる。ドル高は当然負の側面を持つ。
米金融大手のゴールドマンサックス社は、さらに5%程度のドル高が進行すると予測している。逆に言えば、米企業が現地の通貨建てで上げた収益は、ドル建てでは5%目減りすることになるのだ。為替の変動による経済への影響は半年から1年ぐらい掛かると言われている。このままドル高が続くようであれば2025年の後半は、下方修正する米国企業が続出するかもしれない。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





コメント