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【ICGレポートVOL.977】 米軍のベネズエラ攻撃、原油価格への影響は? 05/01/2026

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 1月5日
  • 読了時間: 2分

中露に対して「力による現状変更は認めない」とアメリカを始めとした西側諸国は非難してきた。しかしながら今、民主主義国家のアメリカが1月3日、ベネズエラを攻撃し、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束した。拳を振り上げたことによって、今年は国境紛争などの拡大が懸念される。米国が武力に訴えるならば、中国やタイ、インド、ロシアなどでも国境付近での紛争が続々と発生するような事態となるかもしれない。

今のところ金融市場への影響は限定的である。1月5日、米原油WTIは0.44%の下落に留まり、金利やドル相場にもほぼ影響がなかった。


ただトランプ米大統領は、米石油会社によるベネズエラの石油産業に大規模投資を行う意思を見せている。ベネズエラに関しては長期に渡る経済制裁と同国による石油精製施設への投資不足から、ベネズエラの原油生産量は2017年の約200万バレル/日から2025年11月には約93万バレル/日まで減少した。

仮に米石油会社が実際にベネズエラの石油産業に大規模投資することになれば、同国の石油生産量は倍増する可能性がある。ただすぐに原油価格が下降トレンドにはなりそうもない。


中国銀行のレポートによると、ベネズエラの遅れた石油インフラを再建するには時間と資金がかかる。米国石油企業がこうした先行投資を負担する意思があるかは不透明。さらに重要なのは、ベネズエラの石油生産量と埋蔵量の大部分がオリノコ油田地帯に集中しており、この地域の原油は高硫黄・高粘度である点である。


この地域で生産される原油価格はWTIに対して大幅なディスカウントが適用されており、カナダのオイルサンドと同様の状況だ。WTIが持続的に1バレル=50米ドルを下回る場合、米石油会社がベネズエラで十分な収益を上げるのは困難となる為、大規模投資には否定的な見方を示している。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。



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