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【ICGレポートVOL.784】米経済はディスインフレへ 02/02/2023

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 2023年2月2日
  • 読了時間: 2分

2月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利は0.25%引き上げられて、年率4.5%‐4.75%となった。利上げ幅が前回の0.5%から0.25%に低下したことで、よりインフレのピークアウト、政策金利のピークアウトが囁かれ始めている。債券市場では年内の「利下げへの転換」を催促するような動きも出てきている。


米FRBの考えとしては、マーケットが年後半の「利下げ」への転換を織り込んで株価や債券価格が過剰に反応していくのを懸念している。確かに昨年6月のインフレ率が9.1%であったことを考えると、足元のインフレ率が6.5%にまで低下してきたことは、連続利上げが一定の効果を示した事は間違いない。しかしながらFRBが目標とするインフレ率の2%を達成するまでには、まだ大きな差がある。


従ってFRBはインフレ率が2%近辺まで下落するという確信を得てからでないと金融引き締め策を転換することはできない。そのような事情がパウエルFRB議長の「金融引き締めはまだ十分な効力を発揮していない」という発言に繋がっている。一方で議長は「ディスインフレ(インフレ鈍化)へのプロセスが始まった。」として、マーケットが金融政策の先読みをしないように煙に巻いた発言もしている。今回の利上げを0.25%に留めることによって、状況を見極めたい意図と、今後も継続して利上げする余地を残したと見ることが出来る。雇用情勢にも悪化傾向が見られないことから小幅な利上げは継続しそうである。次回のFOMCは3月21日と22日の2日である。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。


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