

【ICGレポートVOL.981】 米国の国家防衛戦略(NDS) 25/01/2026
米国防総省は1月23日、米軍の態勢や予算配分の指針となる国家防衛戦略(NDS)を発表し、『最優先事項』に西半球の防衛と中国の抑止を掲げた。 トランプ政権は2026年に入り、1月3日にベネズエラへのマドゥロ大統領の拘束に成功すると、キューバの政権転覆やデンマーク領グリーンランドの「領有」を目指す姿勢を鮮明にした。 安保政策の指針「国家安全保障戦略(NSS)」では、西半球を重視するトランプ版の「モンロー主義」を掲げている。表向きは中南米からの麻薬や不法移民の流入を安全保障の問題とみなし、積極的に米軍を活用していくと明確しているものの、実際には自国の「裏庭」である中南米からの中国排除を試みたと思われる。 ベネズエラの原油埋蔵量は世界一で、世界全体の18%に相当すると言われている。現在、その輸出の90%程度が中国向けであったが、アメリカが管理するようになった事で中国のエネルギー政策に誤算が生じている。(米国によるイラン攻撃は4月の米中会談の交渉材料か) 一方でロシアのプレゼンスが低下しているが、西側諸国から経済制裁下にあるロシアは原油や天然ガスは国際価格


【ICGレポートVOL.980】 円安是正で株価は下落へ 24/01/2026
日本では2月8日(日)に衆議院議員選挙の投票が行われる。高い支持率をバックに高市首相の所属する自由民主党が議席の過半数を奪還すると予想され、株式市場は既に高市第二次政権の積極財政を織り込む形で、日経平均株価は1月15日の高値54110円を付けた。消費税減税や国内投資拡大と就任以来、高市首相は矢継ぎ早に政策を打ち出してきたので、株式市場に参加する投資家の期待も高まった。これまで株価を支えてきたのは、ここ数年の円安であった。 しかしながら潮目が変わったのは1月19日のスイス・会議の際にアメリカのベッセント財務長官が為替水準について「裁量に委ねる」とだけ答えていたことだ。恐らくこの時点で「ドル高・円安」の是正にゴーサインが出ていたものと思われる。なぜならば米ドル・円相場のみを見ていると、他の通貨に対する米ドル安は見えにくい。しかし米ドル指数を眺めると既に数年来のドル安水準に達しているのだ。 これまでは米ドルを日本円に対して強く見せることによって、他通貨に対するドル安を隠すことが出来たのだ。日本円は一定の役割を終えたのかもしれない。アメリカに円安による「


【ICGレポートVOL.979】 米利下げは何回行われる? 18/01/2026
2025年12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇し、前月比では0.3%の上昇となった。コア指数は前年同月比2.6%上昇し、前月比では0.2%上昇だった。2025年通年でも3%を超したことはなかった。米インフレ率はトランプ関税の悪影響をどうやら払拭出来ているようだ。 次なる問題は雇用である。直近の12月の米失業率は前年同月比4.4%で11月の同4.5%から若干低下したものの、年初1月の4.0%からは上昇している。さらに非農業部門雇用者数を見てみると、2025年10月は前月比-17.3万人。11月は同5.6万人、12月は同5.0万人。この数字は3年前の2023年1月の同44.4万人から激減している。この減少の理由はコロナ後の雇用回復が一服したことに加えて、各企業へのAIの浸透による人員削減も影響している。今後、マグニフィセントセブンを中心に大企業による大型AI投資が継続する中、雇用状況はより不安定になる。 そういう意味では、雇用の悪化が米経済に影を落とすことも考えられる。その場合は、マーケットが予想している今年1-2回の利下げを前










