

【ICGレポートVOL.999】 AIブームの犠牲者 25/05/2026
日米韓の投資家が株価上昇で涌く中、他のアジア株がいまいち乗り切れていない。日本と韓国は円安・ウォン安による輸出競争力の回復が支持される形で、加えてAIや半導体関連のハイテク企業が相場をけん引している。一方で、アジア株全体に勢いがない。最大の要因は中国経済の不振による影響であるが、国内産業の改革・転換が遅れ、世界におけるハイテクブームに乗ることが出来ていない。 その中でも人口2.8億人を抱えるアジアの人口大国であるインドネシアが苦戦を強いられている。インドネシアはイスラム教国家であるため、アジアではマレーシア同様に機関投資家の資金が流入しにくい。そのインドネシアのジャカルタ総合指数は、年初から5月22日までに28%も下落している。 主因は原油高を受けて、補助金の支出増による財政悪化を招くとの見方から通貨ルピアと国債も同時に売られる、いわゆるトリプル安だ。また株価下落を加速させたのは、指数算出会社の米MSCIがインドネシアの上場企業6銘柄を「MSCIグローバル・スタンダード指数」から外したことである。 これによって機関投資家のアジア株運用担当者は、イ


【ICGレポートVOL.998】 日米間の密約で円安に歯止め 25/05/2026
6月15日、16日の日銀政策決定会合では、0.25%の利上げが予想されており、政策金利は1.0%となる。それでも日本の足元のインフレ抑制にはならない。 トランプ大統領が11月の中間選挙を睨んで気にしているのは、原油高の高騰によるインフレ加速である。最近は米10年物国債の利回り上昇(価格は下落)と、原油価格の上昇が連動していた。10年物国債の利回りは一時、4.6%を付けている。 無論、イラン戦争の開戦前からアメリカではインフレ懸念が台頭していた。従って原油価格を抑え込んだところで、「もとのインフレ」が消滅するわけではない。インフレ期待を後退させるのには、アメリカは10年物国債の利回り低下を企てれば投資家、消費者心理を落ち着けることが出来る。 日本には米中会談の折に「アメリカが台湾問題で譲歩する」という心配があった。トランプ氏は日本の期待(?)に応えて台湾問題には触れず仕舞いであった。しかしながらアメリカには無償援助という言葉はなく、必ずディールが背後に存在する。この場合、日本は米国債の購入(つまり利回りは低下)を迫られているのではないだろうか?..


【ICGレポートVOL.997】 もう原油価格は上がらない!? 20/05/2026
ウクライナが5月16日から17日にかけて、ロシアの首都モスクワに対して過去最大規模となるドローン攻撃を実施した。ロシア国防省は17日正午までの過去24時間でウクライナの無人機1000機以上を撃墜したと発表したが、ロシア側が受けたダメージは相当なものであった。モスクワ周辺にはロシア最新の強力な防空網を張り巡らせていたにも関わらず、ウクライナは国境から500キロ以上離れた目標を攻撃する事が出来た。これにはロシアも脅威を感じざるを得なかった。 遡って4月25日にはウクライナ国境から約1500キロメートル以上離れたチェリャビンスク等、ウラル地方の複数の工業都市も初めて大規模なドローン攻撃を受けている。ウクライナのゼレンスキー大統領はこれらの攻撃で、ドローンの航続距離が最長で約2000キロメートルに達したと明らかにしている。以前より、よりハイテク化しているのである。 ロシアのプーチン大統領がウクライナに一時的に停戦を働きかけているのも納得できるだろう。5月20日の中露首脳会談でイラン戦争について議論されているのは間違いないが、戦局が急速に悪化しているロシ









