

【ICGレポートVOL.1019】 AI関連企業株が急落でも株式指数が堅調な理由 24/10/2026
株式市場の歴史を振り返る時によく引き合いに出されるのが1987年10月19日のNY市場の暴落、いわゆるブラックマンデーである。この数年、続いているAI・半導体関連株の上昇が相場を引っ張り、市場全体を盛り上げてきた。アメリカではNVIDIAを始めとしたAI関連の新興企業株が何倍にも上昇し、日本ではキオクシア、東京エレクトロン、ディスコといったAI・半導体関連企業が日本株の上昇相場をけん引してきた。しかしながら現在、NY市場のAI・半導体関連企業が調整局面に入っている。 主因は、地政学リスクによるエネルギー価格の高騰による金利の上昇と、AI関連企業の過剰な設備投資による資金回収不安からである。AI関連・半導体相場が崩れてきたにも関わらず、かつての株式市場全体が暴落するような事態には陥っていない。 ただ投資資金は金融市場から逃げていない。10月に入ってからは債券安(利回りは上昇)株安であったが。AIクラウドインフラ企業のコアウィーブ社が発行する社債の利回りが、資金調達懸念から急上昇し、一時年率15%台を付けたことから、他のAI・半導体関連企業が資金調達


【ICGレポートVOL.1018】 株価の調整はFRB議長の目論見通り 21/10/2026
AI相場は長期に渡って続くことになる。FRBはナスダック市場が暴落した2000年のITバブルを研究しており、バブルが崩壊する前に如何に「ガス抜き」をしながら、新興市場を育てるかを学んだ。このままAI相場が崩壊すると、アメリカの競争相手である中国のAI・半導体関連企業に大きく後れを取ることを承知しているのである。 就任当初、ウォーシュ米FRB議長はこのようなニュアンスの発言をしている。「政策金利を引き上げなくとも、長期金利の上昇が企業の過度な資金調達を思い留まらせ、ひいてはインフレを抑制することができる」との見解を示したことがあった。 これは同議長が、インフレの要因が中東における紛争、米ハイパースケーラーを中心とした旺盛な資金需要、そして米経済のファンダメンタルズの強さに起因していることは明白であると。しかしこれらの要素以外にも仮に株価の高騰が続くようであると、今度は個人消費に火が付く可能性がある。つまりアメリカ経済が更に強くなることによってインフレに歯止めが掛からなくなることを恐れているのである。 今、起こっているAI・半導体株の調整は、健全な調


【ICGレポートVOL.1017】 スイスは永世中立国を捨てる? 05/10/2026
9月27日、スイス国民は中立性に関する国民投票を実施した結果は否決となったが、その中身はどのようなものであったのか? 中心的な争点は、現状の中立性を維持するか、それともより厳格な中立性を求める条項を連邦憲法に盛り込むかである。 「厳格化」には主に次の3つが含まれている。①スイスの中立は永久かつ武装した状態を維持する。②スイスは、軍事攻撃を受けている場合、または軍事攻撃が準備されている場合を除き、いかなる軍事同盟または防衛同盟にも加盟せず、またそのような同盟と協力しない。③スイスは第三国間の武力紛争に参加せず、また交戦当事者に対して制裁を課さない。但し、国連が決定した制裁および制裁回避を防止するための措置については例外とする。といったものである。 今回の国民投票では、70.16%の得票多数で『否決』された。投票率は47%であった。しかしながら最近の事例では、国際法に違反したロシアによるウクライナ攻撃後、スイスはEUの制裁措置をほぼ全面的に支持している。スイスの中立性が緩和される兆しも見られる。 スイスの中立性は1848年以来、スイスの連邦憲法に明記









