【ICGレポートVOL.760】 2022年内が「仕込み場」は歴史が証明 11/10/2022
- ICGレポート

- 2022年10月12日
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年初から9月末までの9か月間で米2年物国債の価格は6%近く下落し(利回りは上昇)、米10年物国債の価格は14%近く下落した。(利回りは上昇)また同時期の株式市場は、ダウ平均が20.9%の下落、S&P500指数が24.7%の下落、ナスダック総合指数は32.4%の下落となった。今後の展開は、さらに下落、ボックス圏、リバウンドのいずれとなるかは不透明感が漂うが、一つ言えることは2022年12月末までに株安・債券安の局面があれば、そこが買い場となる可能性が高くなる。長期投資家にとっては願ってもないチャンス到来となる可能性が高い。
米系投資リサーチ会社のネド・デービス・リサーチ社によると、「株式と債券に6対4で運用したケース」では、2022年のパフォーマンスは年初から9月末までにマイナス20.15%を記録している。 1926年以降の統計では同時期に20%以上の大幅下落となった例は、たった2回しかない。1931年のマイナス20.17%と、1974年のマイナス21.34%である。しかしその次の年から5年間を見てみると、「31年のケース」では32年が+19.33%、33年+34.88%、34年-1.56%、35年+17.69%、36年+15.21%となっている。 そしてもう一つの「74年のケース」では、75年+16.24%、76年+15.49%、77年-3.14%、78年+8.4%、79年12.92%とパフォーマンスを上げている。
もちろん過去のデータを鵜呑みにするのは禁物であるが、非常に興味ある統計であることだけは確かである。当面、株式・債券市場は軟調に推移するのかもしれない。 しかしながら今年の年末までに利上げペースの低下、企業業績の下方修正を上回る決算見通し、逆資産効果によるインフレの鈍化等の材料が出てきたら、相場は反転局面に近づいているのかもしれない。株価が安い時にはマーケット悪材料一色である。年内に悪材料が出尽くせば、今回も過去の歴史に沿ったパフォーマンスが期待できるかもしれない。

本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤りがないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。




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