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【ICGレポートVOL.963】 アメリカはイノベーションでは先行していない!? 29/10/2025

  • 執筆者の写真: ICGレポート
    ICGレポート
  • 10月29日
  • 読了時間: 2分

技術やビジネスの切り口として考えられるイノベーション。すぐに頭に浮かぶのは、「マグニフィセントセブン」を中心とした大国・アメリカ。そしてディープ・シークでマーケットを驚愕させた中国の2か国である。しかしながら我々のイメージとは違う国々が上位に並ぶ。

世界知的所有権機関(WIPO)の2025年版グローバル・イノベーション・インデックス(GII)によると、国別では1位がスイス、2位はスウェーデン、続いてアメリカ、韓国、シンガポールと続く。スイスの1位は意外かもしれないが、スイスは製薬やバイオテクノロジー分野での研究が盛んで、金融サービスや精密機器の分野での評価が高い。2位のスウェーデンも情報通信技術、持続可能エネルギーに強みを持っている。各国の評価は、投資パターン、技術進歩、技術の導入率、社会経済的影響といった基準に基づいてランク付けしている。

ただし国家を離れて地域別で見るとさらに我々の描いているイノベーションを得意とする地域に結び付く。世界で1番と評価されているのが、深圳・香港・広州の「グレーターベイエリア」である。中国のハイテク大手のファーウェイやテンセントもこの地域に含まれる。小さな店舗でさえ、手書きの値札でありながらQRコード決済を行い、小さな店主は3つの異なるアプリを使って配達注文を管理している。庶民レベルにまで深くテクノロジーが浸透している。

2位は東京・横浜エリアで、世界第2位の国際特許出願件数を誇る地域であり、世界全体の出願件数の10%以上を占める。ただ住民が評価しているのは、その技術とイノベーション実用性である。バスや自動販売機で使える電車カード、そしてコンビニエンスストアのセルフレジやキャッシュレス決済を可能にするAIセンサーが評価されているようだ。3位はサンノゼ・サンフランシスコ地区で、言わずと知れた「シリコンバレー」だ。AI関連のビジネス機会が大きくなる中で、この人口密度こそが起業家やスタートアップの創業者を惹きつけ続けている理由である。


今後のIT関連株の投資で、国家ではスイス、スゥエーデン。そして上位3地域に拠点を構えている銘柄を選択し、長期保有するのも面白い。



本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。


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