【ICGレポートVOL.956】 株式市場はインフレ無視!? 20/09/2025
- ICGレポート

- 9月20日
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アメリカ株は引き続き、高値更新を続けている。9月16日&17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が0.25%引き下げられ、誘導目標を年率4.0-4.25%に設定した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、継続利下げを視野に入れながらも、インフレ警戒を緩めないスタンスを発表している。現在の金利水準は既に年内2回の利下げを織り込んでいる。
8月の消費者物価指数(CPI)は事前の予想通り、前年同月比+2.9%であった。インフレ率は7月の同+2.7%から再加速の兆しを見せている。また実は日本もインフレに悩まされている。日本の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+2.7%となり、前月からは0.4ポイント縮小したものの、それでもアメリカのそれと同水準を維持している。
インフレの高止まりは、両国の金融政策に影響を与える。米FRBは利下げを停滞させるし、日本銀行は逆に利上げを狙っている。両者ともに思惑通りに進んでいるが、共にターゲットとしているインフレ率2%にはほど遠い。
一方で両国の株式市場は好調を維持している。両国のインフレ率は共に2.7%で。コロナ明け後のインフレ率と比較すると驚くほどのインフレ率ではない。つまり今の株式市場にはインフレ耐久力があるのだと考えられる。つまり3%‐3.5%程度のインフレ率では株価は動じなくなっているのではないだろうか。また政策当局も目標値を上回っているとは言え、4%未満のインフレ率であれば「許容範囲」と考えているのかもしれない。そう考えると株価の高値更新も納得できるはずである。
本レポートは十分に注意深く編集していますが、完全に誤り がないことを保障するものではありません。本レポートはあくまで投資決定上のひとつの材料とお考えください。





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